前回の記事で、AIに株を5日間まかせた結果、ある程度の勝率が出たという話を書きました。
▶ 【初心者向け】勝率だけを見てはいけない|確率で考える投資の基本
あの記事の最後に「Phase 2の結果も報告します」と書きました。
報告します。捨てました。
胸ちゃんです。
この記事でわかること
- 「短期で勝ったシステム」を本番投入する前にやるべき検証
- 少ないサンプルで見える「勝率」の罠
- 勝っていても撤退する判断ができた理由
何が起きたか
Phase 1は5日間、少額で検証しました。銘柄選定は当たっていた。
「これはいける」と思いました。
でも、その前にやるべきことがありました。
「本当に大きなお金を入れていいのか?」をデータで確認すること。
AIに指示して、数万件のデータで検証しました。
5日間じゃなくて、何年分ものデータ。少額じゃなくて、本番のロットで回したらどうなるか。
結果
再現性がなかった。
5日間の実弾検証では、そこそこの勝率でした。でも大量のデータで検証すると、その勝率は安定しませんでした。
たまたま勝てる期間はある。でも長期で回すと、優位性があるとは言えない。
もっとはっきり言うと、AIが「このシステムには優位性がありません」と結論を出しました。
最初にバックテストをしたときは、それなりの勝率が出ていました。だからPhase 1に進んだ。
でもそのバックテスト、今思えばサンプルが少なかった。
「もっと大量のデータで検証しないと信用できない」
そう思って、AIに指示して数万件のデータで改めて検証しました。
結果は残酷でした。データを増やすほど、勝率が安定しなくなった。
少ないデータでは「勝てる」ように見えていたものが、大量のデータで見ると偶然の範囲だった。
これが典型的なデータスヌーピングです。少ないサンプルでたまたま出た「勝ちパターン」を、本物の優位性だと勘違いしてしまう。投資で一番怖い罠の一つです。
5日間の勝率は「たまたま」だったのか
正直、ショックでした。
実弾で複数回勝っていたし、銘柄選定は当たっていた。売りルールの改善もした。Phase 2に進む気満々だった。
でもデータは嘘をつかない。
5日間のうちに入った実弾は、サンプルが少なすぎた。数回しかトレードを入れていない。数回中に勝つのは、コインを数回投げたときの表裏の偏りと、統計的にはそこまで変わらない。
「勝てた」と「勝てるシステム」は違う。
この違いを、大きなお金を入れる前に知れたのは良かったです。
なぜ捨てる判断ができたか
以前の私なら、捨てられなかったと思います。
「せっかく作ったのに」「もうちょっと改良すれば」「条件を変えれば」
こういう気持ちが出てきて、ダラダラ使い続けていたはずです。
でもAIは感情がない。
データを食わせたら、「優位性がない」と返してくる。改良案を試しても、「まだ足りない」と返してくる。
人間は「捨てたくない」と思う。AIは「ダメなものはダメ」と言う。
この冷たさが、実はありがたかった。
捨てたあとに残ったもの
このシステムを作って検証した時間は、無駄だったのか。
全然無駄じゃなかったです。
残ったものがいくつかある。
① 「少額で試す → 大量データで検証 → ダメなら撤退」のプロセス
これは今後どんなシステムを作っても使える。Phase 1で5日間やって、その後に本格検証するという流れが自分の中にできた。
② 売りルールの改善
Phase 1で見つけた「午前中に利確する」「トレーリングストップを入れる」というルールは、別のシステムでも使える。
③ 「ダメなものを捨てる力」
これが一番大きい。投資で一番怖いのは、ダメなやり方に気づかずに続けること。AIのおかげで早く撤退できた。
AIの本当の価値
このブログのタイトルは「AIで株式トレードはできるのか」です。
正直に言います。
PCAシステムは「できなかった」という結果でした。
でもAIが教えてくれたのは「できる銘柄」だけじゃなかった。
「やめるべきタイミング」も教えてくれた。
短期的に勝っていたシステムを、自分の意思で捨てた。
これは負けじゃない。データに基づいた撤退です。
次のシステム
PCAは捨てましたが、この1ヶ月で学んだことを活かして、新しいアプローチに切り替えました。
詳細はまだ書けませんが、すでに検証を始めています。
次の結果も、ここで正直に報告します。勝っても負けても。
この1ヶ月の学び
| フェーズ | 内容 | 得た学び |
|---|---|---|
| トレード1 | AIスクリーニングで初トレード | AIの買い判断は有効 |
| トレード2 | 決算先回りのトレード | 売りもAIに聞くべき |
| PCA Phase 1 | 5日間の少額検証 | 売りルールの改善が鍵 |
| PCA 本番検証 | 数万件データで再検証 | 撤退。データスヌーピングの罠 |
| 新システム | 検証中 | 次回報告予定 |
▶ シリーズ:
【初心者向け】日本株が初めての私がClaude Codeで始めた最初の1トレード
AI推奨銘柄で学んだこと|勝てたときこそ気を引き締める理由
【初心者向け】勝率だけを見てはいけない|確率で考える投資の基本
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴います。ご自身の判断と責任においてご検討ください。


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